洋食レストランの入口に置いてあるショーウインドウのなかには、蝋細工で作られた美味しそうなお料理がずらりと並んでいます。
子供のころ家族で外食するのは大きなイベントのひとつ、デパートの最上階にあるレストラン、近所の小さな洋食レストランなど、必ず目当てにしていたのがお子様ランチです。
いまならきっと豚肉の生姜焼き定食などがっつりしたものを迷わずに選ぶはずですが、あのころはお子様ランチの入れ物が魅惑の世界への入り口のようでした。
消防車、パトカー、新幹線、色々なパターンがあり正直料理の中身なんて興味はありませんでしたね。
お子様ランチの料理には、つまようじの先についた旗がひらひらと刺さって運ばれてきましたが、そんな演出も好き嫌いが多い子供達にはとてもうれしいものでした。
いつもなら残すはずのニンジンやご飯、でも消防車に乗って出てくるとすべてが美味しく感じられ、ワクワクしながら1品ごとに片付けたものです。
そんな姿を見てどこで買ってきたのか、私の母は自動車のプレートで料理を作るようになりましたが、レストランとはなにかが違うと子どもながらに思ったものです。
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