1980年代の相撲界を盛り上げた名力士「千代の富士」。その強さと人気は絶大で昭和の大横綱のひとりです。
精悍で端正なマスクはとても人気があり、「ウルフ」の愛称でウルフフィーバーを相撲界に巻き起こしたスーパースターです。
千代の富士はこれまでの横綱のイメージを一新しました。力士としては比較的小柄で体重は126kgでしたが、鎧のような筋肉を身に付けてから飛ぶ鳥を落とす勢いで横綱へと駆け上がるのです。
抜群のスピードの立ち合いでまわしを掴むと豪快でパワー溢れる上手投げが炸裂、鋭い眼光で獲物を襲うまさにウルフのようでした。
1955年北海道松前郡福島町に生まれた運動神経抜群の秋元貢少年(本名)は、15歳の時に九重部屋にスカウトされ、「飛行機に乗れる」と相撲の道を選びます。
しかし、左肩の脱臼を何度も繰り返し才能がなかなか開花しませんでしたが、筋肉の鎧で肩を覆い脱臼を克服してから勝ち星を重ね、怒涛の出世で頂点まで登り詰め、昭和を代表する大横綱に。
1981年初場所、横綱北の湖との優勝決定戦で初優勝を果たした一番は、65.3%と驚異的な視聴率を記録。31回の優勝、53の連勝記録を打ち立て、相撲界初の国民栄誉賞を受賞しました。
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