ポケベルの登場で黒電話が少し嫌いになった高校生の頃

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私は3歳の時から祖父母の家で暮らしていました。気付いた時には身の回りにはレトロなものがたくさんあり、それらに囲まれた生活をしてきました。

その中の一つ、黒電話。

黒電話はボタンを押すプッシュ式ではなく、金属の輪を回すダイヤル式です。慣れていない人は面倒に感じるダイヤル式ですが、私は小さなころから当たり前にあったので、ダイヤルで電話番号を入力することに何の違和感も不便さも感じていませんでした。

私が中学生くらいになると、さすがに時代遅れで私が可哀そうだと言う親戚も出てきましたが、私自身気にしていなかったので、あえて新しいプッシュ式に変えてほしいという話も出しませんでした

しかし高校生になった頃、ポケットベルが登場すると状況は一変しました。

流行に敏感な友達がポケベルを持つと、やたらと「メッセージを送って」と言うのです。ポケベルの文字入力は面倒で、一文字につき二けたの数字を入力しなければなりません。

例えば「おはよう」というメッセージを送りたい場合は11、61、83、13と入力します。

プッシュ式の電話なら簡単に手早く押せるのですが、ダイヤル式の黒電話はそうはいきません。慣れない数字の入力に、ぐるぐるぐるぐるぐるとダイヤルを回しまくり、やっとの思いで送信しましたが、誤字が多すぎて意味が分からないという事もよくありました。

大人になってからは黒電話の魅力が少しわかりますが、今ではダイヤル式と奮闘したのはいい思い出です。

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